2012年4月17日火曜日

ひまわりBDFの基礎知識 | ひまわりプロジェクト


BDFって何?

BDFとはBio Diesel Fuelの略で、日本語に訳すとバイオディーゼル燃料となります。バイオとついていることからわかるように、生物由来、主に植物油を原料として作られるディーゼルエンジン用燃料です。ディーゼル燃料とは主に、大型のバスやトラック、トラクターなどの馬力が必要な車の燃料で、ガソリンスタンドでは軽油として売られています。

BDFは軽油の代わりにそのまま使える燃料で、若干のエンジンパーツ交換が推奨されていますが、軽油で動く車にそのままBDFを入れて走らせることが出来ます。BDFの化学組成は、脂肪酸メチルエステルと呼ばれる物で、炭化水素からなる軽油とは全く同じ成分ではないが、燃焼時の性質が同じために、軽油の代わりに使うことが可能なのです。

ディーゼル車は、日本ではあまり流行っていませんが、ヨーロッパでは、高出力で燃費が良いため、低燃費なエコカーとして人気があります。実は、植物油はそのままでも燃えるので、エンジンの燃料として使うことが可能です。しかし、現在のエンジンは、軽油もしくはガソリン専用のエンジンであるため、植物油のような粘性の高い油を使用することが出来ません。そこで、軽油と同じように粘性を下げるため、植物油を化学変換させる必要があるのです。


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BDFはなぜ環境に優しい燃料と言われるの?

BDFは原料が植物であるために、大元の原料は、大気中の二酸化炭素であると考えることが出来ます。そのため、BDFを燃焼しても、大気中に元からあった二酸化炭素が元に戻るだけであるから、温暖化を促進しないと考えられ、環境に優しい燃料として注目されています。このことを、専門用語ではカーボンニュートラルと言います。

しかし、私たちはBDFを製造する体験から、いくら植物が原料とはいえ、植物を育て、そこから油を搾って、BDFに変換する作業には多大な労力やエネルギーが必要であり、闇雲に軽油からBDFへ転換すれば温暖化問題が解決するような単純な話ではないと感じました。このWebサイトを立ち上げたのは、皆さんにBDFについての正しい知識を知ってもらいたいと感じた事が一番の理由なのです。

BDFの単価って意外と高いんだね!

今回のBDFを作る試みでは、一体費用がいくらかかったでしょうか?


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まず、畑は大学農地を無料で借りることが出来ましたし、耕耘機も大学に保管されていた古い物を無料で使うことが出来ました。ですが、トラクターの整備費、エンジン式の草刈り機の購入、その燃料の購入、ひまわりの種、肥料代、軍手や鎌、スコップなどの資材、収穫には刈り取り用の剪定ばさみ、種をはずす際には金属のふるい、種を洗うためのバケツ容器、乾燥した種を詰める麻袋、搾油機を製作するための鋼材原料費、搾油を委託した際の委託費、油をBDFに変換する際に必要な試薬類、反応容器、これら資材をホームセンターへ買い出しに行った際のガソリン代等々、数え上げればきりがないくらい、いろいろなところで出費を強いられました。

もし、燃料代節約のためにBDFを作ることを考えている方がいらっしゃいましたら、それは止めた方が無難だと思います。私たちは、最終的に初年度は30万円の予算で、たった5リットルのBDFを作ることしかできませんでした。これは、設備費などの初期投資にお金がかかったためですが、他のBDF販売業者を調べてみても、原料がタダである廃油からBDFを作った際にも、軽油を買うよりは値段が高くっているようで、コスト的には化石燃料に軍配が上がるようです。


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その他のバイオエネルギー

BDF以外のバイオエネルギーとして良く知られているものに、バイオマスを、1.生物的に変換して作り出したバイオエタノール(液体燃料)・バイオメタンガス(気体燃料)、2.直接燃焼による熱利用・発電、3.熱化学的変換によるガス化、液体燃料合成、などがあげられます。


生物的変換

  • バイオエタノール
    微生物を利用してバイオマス中の糖を発酵させ、エタノールを生産するもので、酒造りという技術で大昔から存在します。サトウキビやトウモロコシなどの糖質系バイオマスからは直接発酵が可能ですが、樹木や草などのセルロース系バイオマスからは発酵の前に前処理が必要であり、それに多大なエネルギーを必要とする点という欠点もあります。しかしながら、前者は食料として利用可能なものを原料としているため、食料との競合といった問題が生じ、現在は後者の方法の研究開発に力が入れられています。特に我が国では、建築廃材や稲わらなどを利用する研究が多く行われています。
  • バイオメタンガス
    生ゴミ、家畜糞尿、農業系廃棄物を微生物により発酵してメタンガスにするものです。基本的には食料との競合は起こりませんが、バイオエタノールのように自動車燃料としての利用は困難です。

直接燃焼

最も一般的なバイオマス利用です。廃材、木屑、都市ゴミ、農業系廃棄物を直接燃焼させ、熱源としての利用やこの熱を利用する発電があります


熱化学的変換

木材などを空気、水蒸気ともに加熱して可燃性のバイオマスガスを作り出すものです。方法によっては液体系の燃料にも変換が可能です。また、バイオマスを乾燥、粉砕後、高圧下で加熱することでガスやオイルを得る方法もあります。いずれのプロセスも、その過程で多大なエネルギーを消費します。

[参考]柳下立夫『バイオエネルギー技術と応用展開』(シーエムシー出版, 2003)



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